お釈迦様の入滅後は、言葉による伝承(仏法)と、舎利を祀るストゥーパの造立(仏塔)、
更には四大聖地の巡礼が盛んだったといわれております。
今日は、その四大聖地について、表題の「聖樹」との関係を見ていきます。
(因みにお釈迦様は八つに分骨されています)
四大聖地
誕生地…ルンビニー
成道地…ブッダガヤ(ボードガヤー)
初転法輪地…サールナート
涅槃地…クシナガラ
それらの場所を地図で見ますと、以下のようになります。

別の目的で使った地図ですので見難くて申し訳ありません。
オレンジで囲ってある場所(4か所)が該当します。
まあインドは広大ですから、お釈迦様が45年間で歩ける地域はこんなものでしょうか。
聖樹というのは、一般的に「カミ」が宿る依代として信仰されているものです。
仏教に限らず(仏教以前から存在)どの宗教でもあるようで、
キリスト教は、(クリスマス)ツリー、神道は、正月の門松が…というようなものです。
では、お釈迦様の四大聖地にまつわる聖樹は?
誕生地…ルンビニー ⇒ 花園
成道地…ブッダガヤ(ボードガヤー) ⇒ 菩提樹
初転法輪地…サールナート ⇒ 鹿野苑(鹿が住む園林です)
涅槃地…クシナガラ ⇒ 沙羅双樹
と言われ、すべて聖樹の下で起こっています。
それを石像で表したのが、こちら。

下から順に、四大聖地を巡ります。
このように聖樹の考え方に代表されるように、
実は「輪廻」の思想も、仏教作法の右回り(日本で葬儀周り)も、
その淵源は古来より存在する、インドの民間思想にあるようです。
宗教は、深いですなあ。