さよならウーちゃん(Nishida)

以前の飼い主の部屋に置いてきぼりにされ、保護されていたウサギさんと偶然出逢い、

即決でそのまま自宅に連れて帰ったときから39カ月。

息子が「うさぎだから『ウーちゃん』ね!!」と名付け、初めて飼うウサギに少し戸惑いながらも、いつのまにかべったり甘え、家中をついて回るほどに懐いてくれました。

息子の友達が来ても、一度も人を噛んだことがない、穏やかでマイペースな子でした。

 

5時。物音で飛び起きたら、ウーちゃんがゲージの中で横たわっていました。

呼吸はしているけれど意識が殆どなく、抱かれるに任せている体がなにより「死」を予感させ、

呼びかけも虚しく数分後にはそのまま息を引き取りました。

 

以前、斜頚で病院に通いましたが、薬で嘘のように元気になったものだから安心していました。死をもたらした原因を見つけてあげることができなかったことが何より悔やまれます。しかし、看取ることができた。唯一の救いです。最後の力を振り絞り「こっち見てー!!」アピールの地団駄をして、何とか私に知らせてくれたのでしょうか・・・突然のお別れでした。

 

段ボールの柩に入れ、息子の書いたお手紙を添えて、ペット霊園の方に引き取りに来てもらいました。ひとりっ子の息子は、家に帰るとウーちゃんが迎えてくれることに心を和ませていたので「死」という現実を時間が経つにつれ実感している様子。「家族がひとり減っちゃった」と未だに片付けられないゲージを見てつぶやきます。

 

報せを聞いた息子のお友達も涙を流していました。私もウーちゃんが大好きでした。

都合のよい独りよがりだけど、一緒に暮らした時間、ウーちゃんはきっと幸せだったと信じています。