間もなく「残暑」 (井手)

立秋まであと数日…暦の上では、それ以降は残暑になる。

 

久しぶりに自宅で過ごす。

久しぶり過ぎて居心地が悪い。

毎年の事だが、しばらく父親が不在だと、帰宅した父親に気を使うものなのか、何だか私に、私が不在の時に私以外の家族だけで抱えた秘密を隠しているような気がしないでもない。

…考え過ぎ??だよね。

家族で地元の夏祭り。

恒例のお化け屋敷へ。

人が多すぎて、子供も多いから、少子化のイメージがこの街では湧きにくい。

私が子供の頃は、この比ではなかったのだろうが…


夏休みに入って、新幹線も飛行機もバスも超混んでいる。

移動が大変だ。小さな子供を連れた若いパパやママさんが何処かへ出かけ、疲れた風情で乗り込んで来る。

我が家もこういう時があった。

懐かしい。と言っても、実は今でも1番下の子は3歳。

どう見たってジイサンだが「お父さん」と呼ばれている。

その都度「ギョッ」として目をパチクリしてる、どう見ても私より遥かに若いオバサン達の驚いた表情が様々で、人間は本当にユニークだ。

 

ラストは東京開催だが、この後、恒例の避暑地へ家族旅行をする。だが決して父親は休めるわけではない。家族サービスという夏休み定番の一大事が待ち受けている。

自分も楽しもうと思い、毎回墨絵のセットなどを持ち込むのだが、未だ嘗て描いた試しがない。しかし、未だ嘗て身体が日焼けしなかったこともない。トコトン疲れる。

生きている充実感を、嫌と云う程味わえる。

 

こうして、夏が終わる。