ネットのニュースによると、キヤノンが2018年を目処に国内のデジタルカメラ生産を完全自動化すると出ていた。遂に100%生産ロボットの登場である。熟練の人間の手から離れていくのか。そもそもカメラ作りという高度な技能を、自動の生産ラインに置き換えることが凄い。極端な話、【属人性】を完全に排除するということは、経営資源の持ち方としては正しいのかもしれない。しかし、時代がここまで来たかっ!と思わずにはいられない。

似たようなケースで頭に浮かぶのは、劇団四季である。
スターは要らない、否、全員がスターである。が、代わりはいつでも居る。
ある意味、演者にとって、悩ましい。
ここまで【属人性】を排除されたら、嫌な事もあるだろう。
しかし、劇団の経営資源の持ち方としては有無を言わさず正しいのだ。
結果が全てである。
それにしてもカメラ業界は、この50年ほどの間にパラダイムシフトが何回起こったか。
フィルム全盛期から、そのフィルムに特化した「写るんです」が爆発的に売れた。
私が学生の頃は、持ってない人がいないくらいだった。
今、持っている人は可なりのマニアだ。
もう、カメラと言えば「デジカメ」を指しているし、プリントアウトも各自でやる。
キヤノンのオートボーイが発売された頃から、プロとアマの区別が付きにくくなった。
今ではその境目は、「限りなく透明に近いブルー(村上龍)」であろう。(笑)
キヤノンの選択した道は、どうなるのだろうか。
正しいような気がしている。