最近、私は昼寝が頻繁だ。
それも畳の上で、差し込む太陽のエネルギーを全身に浴びながら
あっと言う間に寝てしまうのだ。
短い昼寝は体に良いと聞いているが…

(熟睡する赤ん坊)
人間は、まず寝るものだ。
それは、食欲や喉の渇き等と同じように、生理的なものであろう。
しかし考えてみれば、人生の3分の1近くは寝ていることになる。
「イヤー、私はそんなには寝てないよ」と仰る方がいるだろうとは思うが、
赤ん坊の時も、これから迎える終末期も、生きている間の睡眠時間を全て併せて、
それを人生の全ての時間で割れば、誰でも人生における睡眠時間は3分の1であろう。
逆に云えば、アクティブな時間は人生の3分の2の内、どれくらいだろうか。
こうやって冷静に考えてみれば悲しいくらい、起きている時間は少ないのだ。
ところで睡眠の意味は明確には分かっていない。
「睡眠の機能でよく知られているのは眠気の解消だ」と皮肉る人もいる。
が、もし睡眠に生命の維持に関わる機能が全くないというのなら、
「睡眠は進化のプロセスが犯した最大のミスだ」と、何処かの誰かが云っていた。
全くその通り。
日経サイエンスの記事によると、睡眠の恩恵は
この20年間の研究で少しずつ分かってきたいう。
免疫系の働き、適切なホルモンバランス、精神の健康、学習と記憶、
脳の有害物質除去に至るまで…云々とあったが、一つを除いてピンとこない。
この記事で興味が湧いたのは、断眠による死亡例。
プリオンと呼ばれる異常なタンパク質が、人の神経細胞の破壊の原因であった。
それを突き止めたケース。
このプリオンは、近年葬祭ディレクター試験でも出題されていた。
気になって目を通すと、羊ではスクレイピーを、牛では狂牛病を、
人ではクロイツフェルト・ヤコブ病を発症させるとても恐ろしい異常たんぱく質である。
その例が報告されていたのだ。
ただ、私が最近昼寝ばかりをしているのは、一つだけ気になったと書いたが、
睡眠の恩恵で分かってきた「学習と記憶」これに尽きるのではないかと思う。
もっと分かりやすく云うと、単に脳が疲れるから…だろうね。
頭を休めて、同時に記憶を植え付ける時間。
この作業なんだろうが、PCに例えれば“動きが重い”ということか。
歳を取ったからだろう、やけにあっさり疲れる。
そしてすぐ寝るのだ。
そして人間の本質…太陽が恋しい。
集中力が続かないねー!