バイソンも必至 (井手)

 

サバンナでバイソンの群れ(だったと思う)がライオンに狙われていた。

 

身体はバイソンの方がライオンより遥かに大きいのに、

 

弱肉強食の食物連鎖の中では牛の仲間、強者から捕食される立場にあるのだ。

 

 

やがてライオンは集団行動で、バイソンの一頭の子供に狙いを付ける。

 

人間から見れば卑怯にしか映らないが、食うためにライオンも必至。

 

そう、確実に仕留めたい。

 

子供は母バイソンから逸れまいと必死に抵抗する。

 

母バイソンも孤軍奮闘、しかし多勢に無勢どうすることもできない。

 

つい先ほどまで大集団だった群れの仲間は、とうに行ってしまったのだろう。

 

いよいよ絶体絶命。

 

ここで不思議な現象を目の当たりにする。

 

行ってしまったと思われたバイソンの仲間が戻ってきて、

 

何とライオンに攻撃しているではないか。

 

面食らったライオンはビックリ仰天、やがてオロオロと逃げ惑う。

 

やられた…と思った子バイソンも見る限りは大丈夫そう。

 

弱肉強食の食物連鎖の中での、非常に珍しい光景だろう。

 

このようなテレビを「野生の○○」で見たことがある。

 

 

 

Youtubeで探してみたが見当たらなかった。

 

代わりに、これを。

 

バッファローでもこのような行動があった。

 

 

 

こんな動画もありますが…

 

 

当時、感動的なシーンだなと思って観ていたが、

 

ライオンにしてみたらたまったものじゃない。

 

 

 

ところが最近、バイソンにも民主主義があることが実験の結果から分かったようだ。

 

バイソンの群れが、どの方向に行こうかと迷っている時、

 

それぞれのバイソンは身体の向きで方向を示すらしいのだ。

 

これが選挙で云うと投票ということになり、そしてついに1頭が

 

自らが向かいたいその方向に向かって歩を進めると、

 

それが大多数が望む決定であれば“群れが動く”ということになるらしい。

 

どのバイソンも、この行動の口火を切ることができるそうだ。

 

民主主義と云えば、そうだ。

 

 

 

ならば、ライオンに襲われている子供とその母親を助けたい、

 

と切実にバイソンが思ったならば、そのバイソンが口火を切り、

 

その他が付いてくるかどうか、そういうことらしい。

 

助けるというこの行動は珍しいだろう、きっと普通なら助けない。

 

大きな枠組みの中では、草食動物は食われる運命にあるのだから仕方ない。

 

バイソンの知能に、突然変異遺伝子が誕生したら将来は分からないが。

 

 

 

では。