歯ぎしり (井手)

 

若い頃からそうだが、私は引っ越しをするたびに主治医が変わっていた。

 

この年になって、あの時の先生は…ちょっと酷いなあ、と思うこともある。

 

若気の至りであり、無知であったから致し方ない。

 

歯医者では、失敗が多かった気がする。

 

 

 

現在、私が暮らしている埼玉県に越してから20年近くになるが、この間、

 

内科・外科・耳鼻科・歯科・脳神経外科などの主治医は慎重に選ぶようになった。

 

歳を取ったからかもしれぬし、失敗した経験がそうさせたのかもしれない。

 

 

 

先日、歯の治療をお任せしている先生から「歯ぎしり」についてご教示いただいた。

 

一般に、就寝中に歯ぎしりをしている人は少なからずいるはずだが、

 

その中には、残念ながら自覚症状がない人が多いと聞く。

 

自覚があるのは「君の歯ぎしりで昨夜は眠れなかったよ」とか、

 

「イビキと歯ぎしりのダブルパンチで目は真っ赤です!」等と云われた経験者であろう。

 

(私がそうだ)

 

 

 

実は、歯の大敵は、人生の1/3を占める就寝中の歯ぎしりであるらしい。

 

就寝中の歯の状態を知るのは、それほど重要だと力説された。

 

云われてみれば、確かにそうかもしれないと思った。

 

しかし、寝ている間に無意識に行われている「歯ぎしり」をどうするのだ?

 

 

 

 

先生曰く、

 

「無意識下の歯ぎしりは、何らかのストレスの解放に役立つでしょう。

 

しかし、歯医者泣かせの困ったヤツです。」

 

 

 

就寝中の歯ぎしりや食いしばりは、歯の健康の大敵だそうです。

 

そこで、起きている時でも歯を食いしばったりすることがあるという。

 

スポーツなど、どうしても体に力を入れなければならないときを除いて考えてみれば、

 

いつのまにか歯を食いしばっていることがあるのだというのだ。

 

そこで大事なのは、

 

「力のコントロールを覚えることだよ、井手さん」と教わりました。

 

何だか、葬儀司会のコツの一つを当てられたようで、思わずニヤっとした。

 

なるほど、何でも共通部分はあるものだ。

 

(因みに先生は同い年である)

 

 

 

リラックスしている時に、上下の歯が触れ合っていることはありません。

 

触れ合っていたら、それに気づきましょう。

 

そして<意識して>1ミリ程度浮かせればいいのです。

 

口を開ける必要もありません。

 

軽く、軽く浮かせれば良いですから。

 

そうすると、身体の余計な力が抜けます。

 

このやり方は、無駄な力を抜く時の自己暗示法の一つです。

 

緊張したとき等、役に立ちますよ。

 

 

 

なかなか良い歯医者である。