今、TVの話題は、ゲス不倫と経歴詐称と清原と桜の開花だ。
3.11から十日過ぎただけなのに、東北の復興の様子は映らない。
ガラッと話題を変えられた…この調子である。
穏やかな国ともいえるが、何だか大丈夫だろうかと思ってしまう。
フジTVが、視聴率が取れず低迷しているとか。
個人的には、TVなんて何処もそんなに変わらないと思うけど。
もし個性的なTV局が存在するなら、どこか1社(局)ぐらい、
1年を通して東北の復興の様子を伝えるところがあればいいのに。
「ゲス不倫と経歴詐称と清原と桜の開花」の話題の後に、本日の東北は~とかさ。
毎年3.11が近づくと、東北の話が多くなり、3.11が過ぎると消え去る。
その潔さが、少し違和感を覚える。
3.11は、視聴率を取るために放送するのではないはずだ。

5年が経って、遅々として進まぬ復興の遅さの理由の一つ。
移転先の高台から、遺跡が出ることが多いと聞く。
弊社がお世話になっている亘理の葬祭ホールでも、10年程前の建設中に遺跡が出た。
埋蔵文化財が出ると2年程調査に時間が取られてしまう。
東北では珍しい事ではないようだ。
高台から遺跡が出るということは、昔の人は知っていたんだ、海岸に住む危険度。
豊富な魚介類に恵まれたリアス式の美しい海岸が内包する地震の恐怖。
それが時を超え、伝わっていたとしか思えない。
また移転先の高台の持ち主がハッキリしないらしい。
複数の地権者を纏めるのにも時間もかかるだろう。
全長400キロに及ぶ高さ10mの「防潮堤」の建設が進められているが、
10mの高さは相当に高い…日本に万里の長城を作るつもりか。
宇宙船からハッキリ見えるだろう。
防潮堤は150年以上の耐久性は保証されているのだろうか。
もし仮に200年後、老朽化で再建築中に間が悪いことに地震が来たら…
個人的には、防潮堤の建設は疑問に思う。
我々は、復興税を25年払い続けるのだけれど(後20年)、
国は25年で止めるとは云っていない。
多分、取り続けるだろう。
被災地の高齢化を鑑みると東京オリンピックまでが限度。
復興を急いでほしい。
省益あって、国益なし…それは洒落にならない。