感動と衝撃(Nishida)

 

息子がやっと産まれてきてくれたあの日。

 

病室に戻ってももうピクリとも動けないような体の疲労。

 

長時間一睡もしていなかったのに、先程の感動で不思議と眠くならない。

 

そんな状態で、病室のベッドでTVを見ていたときの衝撃。

 

 

 

数ヵ月間、悩みに悩んだ、でもまだ口にするのに慣れていない名前が

 

TVから聞こえてきた。つよくしなやかに、そして丈夫に育ってほしいと

 

「彪剛」と名付けたその名が聞こえてくる。

 

 

 

「お茶かい!!」と思わず声に出た。

 

そして漢字こそ違うものの「・・・かぶった」と。

 

めずらしい名前と思っていたのに誕生したその日にこのお茶の存在を知る。

 

 

 

今でこそ誰もが知る商品だけれど、

 

当時は「お茶と同じだね」とはまだ言われなかった。

 

 

 

以来、CMを見るたび息子は「あ、ぼくだ」と毎回反応したり、

 

誰かが綾鷹を飲んでいると「ぼくを飲んでる」と笑い、

 

もちろんお茶を買う時は必ず綾鷹を選ぶ。

 

そうしてすくすく成長してきた。

 

そして今では「お茶じゃん(笑)」とすぐに名前を覚えてもらえる。

 

 

 

2008年夏。一生忘れないあの日。