マニュアル嫌い (井手)

 

岡山は遠い。

 

ある意味、九州より遠いのだ。

 

埼玉の我が家を出てから品川まで1時間半。

 

品川から岡山まで「のぞみ」で3時間半(乗り換え時間を含む)。

 

そこから宿泊先のホテルまでタクシーで10分以内。

 

トータルで約5時間越え。

 

仮に、飛行機だと沖縄に着いている。

 

仮に仮に、グアムにだって到着するぞ。

 

極端に云えば、地球から宇宙ステーションまで、

 

行くだけでよいならば数分で行く時代なのだ。

 

あーそれなのに…岡山まで座っていくと、お尻が痛い、腰が疲れる。

 

自分ではどーにもならない事を愚痴ってもしょうがない。

 

だからかな、矛先が他人に向く。

 

 

岡山駅で疲れて、ある喫茶店に入った。

 

曇り空だったが、気温は高い。

 

アイスコーヒーを注文した。

 

「アイスコーヒーでよろしかったでしょうか」

 

(パチンッ…弾けた)

 

「(気づかれないように)よろしいですか」

 

どんな偉い接客の先生が付いているのか知らないが、いきなり過去形ですか?

 

あなたの時計は、そんなに進むのが速いのですか?

 

と、言いたくてしょうがない…きっと疲れているんだ。

 

「(先ほど伺いましたご注文を確認しますが)

 

アイスコーヒーでよろしかったでしょうか」の、

 

( )の部分が省略されているのだろうが、それにしても気に食わない。

 

岡山まで座りっぱなしで来たからだな。

 

 

タクシーで某ホテルに到着。

 

会員証を紛失。

 

別に必要ない…不便でもない。

 

ところがフロントマンは「再発行と云う形になりますが…」

 

「(小声で)へえ、そりゃどんな形?…(普通に)要りません」

 

やはりホテルのフロントマンは経験が豊かだね。

 

私は未だかつて「再発行と云う形」は見たことがありませーん!

 

どんな形だ!!!

 

 

 

人間は疲れていると、やたらと人に当たるようになります。

 

まして人間が出来ていない私なんぞは特に。

 

 

 

 

そして私はマニュアル対応が、大の付く「嫌い」なのです。

 

 

○ックに行き、10人分のセットを買っても最後にはニコッと笑って

 

 

「お客様、ポテトはいかがですか?」

 

 

もう買っただろう、10人前も…

 

 

これですよこれ。

 

 

 

何処を切り取っても金太郎飴のような応対・接客は、

 

 

特に葬儀に関する事では必要ありません。

 

 

 

怒っているお客様がホールにお見えになった時、

 

 

熱いお茶を出す馬鹿がどこにいますか。

 

 

「アッチー!」と怒りを増長するだけですよね。

 

 

お茶の温度も考えられないようなスタッフは必要ないのです。

 

 

仮に、どれだけお茶を出す姿が美しかったとしてもです。

 

 

必要なのは、マニュアルに沿った形ではありません。

 

 

 

すいません、また怒ってしまいました。

 

岡山が遠いのが原因です。

 

 

つい心の中のイライラをぶつけてみましたが、こんなんで…

 

 

よろしかったでしょうか