初めてタオルを忘れた (井手)

 

平塚にある全農の研修センターに通い詰めて20年。

 

隣接する宿泊棟には、年に12泊程度は泊まっていますが、

 

今回初めてタオル一式を忘れました。

タオルどころか、寝間着代わりのジャージやTシャツまで、全てです。

 

この宿泊棟、嘗てはタオルと浴衣が貸し出しされていましたが、

 

それももう随分前のことで、長引く不況で全て持参となりました。

 

今は、バスタオル、タオル、寝間着を持参と書かれています。

 

また飲酒もNGになってしまい…だからホテルに泊まるのとは大違いなのです。

 

今回、私が忘れた理由は、平塚の研修後、そのまま福島へ移動だったから。

 

平塚に到着してからその事に気付いた私は、慌てることなく店を探しました。

 

(平塚では、困ることなく簡単に何でも揃います)

 

 

 

その昔、秋田県の宿泊棟の講師部屋に泊まった時のことが思い出されます。

 

(各県には、だいたい教育の為のセンターと宿泊棟がある)

 

その部屋には、テレビからクローゼットからソファー、ベッドに至るまで

 

何でも揃っているのですが、唯一、タオルだけがありません。

 

部屋を隈なく探しても、出てきたのは“台ふきん”だけです。

 

近くに店はないし…迷っている暇はありません。

 

私は勇気をもって決行するのです。

 

風呂場が混まない今の時間を見計らって、台フキンを手に風呂場へ。

 

すれ違う人には怪しまれないように鼻歌などを軽く口ずさみ、

 

忘れることなく片手に持った台ふきんはぐるぐると回して、

 

それが台ふきんであることを悟られないように注意しながら…

 

(大変な演技力を必要とされます)

 

 

 

風呂場でも台ふきんは大活躍しました。

 

まさか先生が台ふきんで身体を洗っているとは思わないでしょうが、

 

受講生にもし見つかったらやばいので、少しでも台ふきんを大きく見せるため、

 

その動きが停まることはありません。

 

あっという間に身体を洗浄し、上がります。

 

夏で良かった。

 

扇風機の前で涼む振りをしながら、体が乾くのを待ち、一件落着です。

 

 

 

そう云えば、福岡の二日市にも宿泊センターがあり、

 

そこでも似たような体験があります。

 

山の頂上にある、そこは石鹸しか置いてないのです。

 

シャンプーだろうがリンスだろうが、全て石鹸で九州男児らしく過ごしました。

 

髭も、勿論石鹸で剃りました。

 

皮膚はゴワゴワ、髪もパサパサと九州男児っぽくなりました。

 

 

 

実は、講師仲間には同じような経験者は多く、ある講師は、

 

たまたま来ていたTシャツを、あたかもタオルの如く扱う名人です。

 

まあ、講師はこれぐらいのことが出来なきゃダメってことですか。

 

 

ところで、平塚での講習は無事に終了しております。

 

あっ、そのTシャツ遣いの名人と一緒に飲みました。

 

翌日は二人とも体調を壊しました。

飲み過ぎには、注意しましょう。

 

写真にはありませんが、山盛りの「生しらす」を

 

一人、2杯から3杯は食べました。

(馬鹿でーす!)