青森の「薔華っタレ」(井手)

 

青森でシコタマ呑んだ翌日、目が覚めると地球が回っていた。

 

あのガリレオは、この感覚を頼りに、太陽が地球の周りを回っているんじゃなくて、

 

地球が太陽の周りを回っているという大発見に気付いたっ!

 

…て、そんな馬鹿な事はない。

 

 

 

宿酔い…昔、ドラマの台本にこう書いてあって、前後の内容から「二日酔い」のようなものだと想像できたが、いったい何と読めばいいのか?

 

共演者のセリフだったが、最初の読み合わせで彼は見事に「やどよい」と読んだ。

 

スッキリしていて気持ちが良い、が彼の事務所の方は慌てふためいていた。

 

でも、普通は読めなくても恥ずかしくはないだろう、と思ったが。

 

 

 

セリフとしては「ふつかよい」と読めばよい。

 

但し「しゅくすい」という読み方もある。

 

意味するところは、二日どころか三日、一週間…「酔い」のイメージだ。

 

書く人(ライター)の思いは、演者(俳優)には正確に伝わるわけではない。

 

また伝わったとしてもだ、演者がどうするかは別の話。

 

 

 

さてホテルで朝ドラを見ていると、もう電話が鳴った。

 

「行くよ!」

 

(えー、昨日は朝ドラ見てからでいいって、言ったじゃない)…思っても云わない。

 

酔って交わした約束なんて、端から当てにしてはいけないのだ。

 

紅葉の十和田湖が待っている。

 

 

 

おっとその前に、青森の「馬鹿っタレ」を誤解されると拙いから説明しておこう。

 

衝撃的なタイトル

 

「ベルサイユの薔華っタレ!」

 

という、青森名物「バラ焼き」の【タレ】の名前を知ってしまったのです。

 

 

という訳で、十和田湖へGO

 

霊柩車で行きたかったな…寝ていきたいのよ(笑)

 

 

 

アジア系の観光客が本格的な登山のような格好で歩いている。

 

「紅葉狩り」も日本の立派な観光資源なんだ。

 

若い時ドラマの撮影で来たのが最初、3年程前が2度目、今回が3度目である。

 

 

石ヶ戸休憩所、ここが奥入瀬渓谷唯一の休憩所である。

 

石ヶ戸「いしげど」と読み、意味は「石で出来た小屋」という意味だ。

 

以前来た時と比べて、川の流れが変わっていた。

 

その方が自然と云えば自然だが、その様相は奥深い。

 

 

 

車窓の周りは何処を見ても大自然。

 

クマが出るのも頷ける。

 

紅葉に囲まれていつしか宿酔いもどっかに…どこに行くのかな。

 

大小の滝が至る所にあり、今回は水の量も多い。

 

そんな中、撮影スポットには人だかりが出来ている。

 

雲井の滝。(遠景と近景)

 

 

そして誰もが知る「銚子大滝」…銚子…字を見た途端、酒が…戻ってきた。

 

 

 

この滝は、圧巻である。

 

十和田湖は、青森県十和田市と秋田県小坂町にまたがる湖で、

 

火山の噴火で形成された二重カルデラ湖だ。

 

最後の噴火は、何と平安時代に起こった大噴火である。

 

こうなると、次の噴火が近いのか、遠いのか…まるで分からん。

 

 

十和田湖と云えば青森のイメージがあるが、少し秋田が可哀想である。

 

実際、紅葉の時期は北秋田空港から観光バスで来る客も多いと聞く。

 

そして、この銚子大滝があるからこそ、

 

奥入瀬渓流を遡上して魚が十和田湖へ行くことが出来ないのだ。

 

どう考えても、私もこの滝登れない。

 

ということは、十和田湖のヒメマスは養殖か?

 

その通り、しかも秋田の人間・和井内貞行(わいない さだゆき)が、

 

十和田湖ヒメマスという水産資源の確立、養殖に成功したのだ。

 

聞けば、20年に及ぶ試行錯誤の末だという。

 

それまで「神に嫌われ、魚が住めない湖」

 

と揶揄されていたのだから、ホントに立派!

 

(※私はヒメマスが好きではありませんが…)

 

 

 

眼前に拡がる十和田湖は、そんなことはお構いなしに波が荒い。

 

この日は北海道で吹雪いたらしいから、風が強くて雨交じり。

 

早々に予定を変更し、湖の周りは歩かずに十和田神社へ。

 

歳月が感じられる自然の防風林を抜けたところに鎮座していたが、

 

折からの外国の人々にご利益はありか?

 

教義的な事を云った申し訳ないが、本来神道は「日ノ本」に暮らす民だけではないかな。

 

ユダヤ教が、ユダヤ人しか守らないのと同じように。

 

(※宗教のレベルの話です)

 

 

 

と、なかなか「タレ」の話に漕ぎ着けない。

 

ごめん、長すぎる…次回のお楽しみで。