終戦後、55年体制が続く中で迎えた1970年代の日本、戦後の混乱期を乗り越え、経済発展に伴い第1次産業から第2次産業に高度化した。農業国だった日本が、集団就職だの何だかんだがあって高度成長を続け、漸く製造業中心のステージへ移行したのだ。
その頃、次男や三男は都市部に出て会社に入ることが当たり前になっていた。貴重な労働力の供給である。地方から都市部へ出てくる率が大幅に上がった。物も人も地方から流失する。今にして思えば、日本の人口減少はこの時、地方から始まっていたのである。
都市部には「夢や希望」があった。好きな仕事に就ける、夢を叶えることが容易になった…但し、努力と運しだい。若者はドンドン都市部へと流れていく。選択肢は増え続けた。これが核家族化のスタートだろう。夢を叶える核家族化だったのかもしれない。
高度成長が一段落した頃、日本経済はサービス産業を中心とする第3次産業への移行段階に入った。第2次産業では設備投資をするところに労働力の需要が生まれたが、第3次産業では、人が集まる所に仕事が発生するという現象が起こる。よって地方の過疎化には益々拍車がかかった。

50~60年、緩やかに変化が続き、格家族の最期に行きつく所が見えてきた。
社会問題となっている孤立死(孤独死)である。
大問題である。
先祖を敬っていた、あの頃が懐かしい。
お爺さん、お婆さんを尊敬していた時代。
あの頃は、命を軽々しく扱っていない。
宗教を信じていたというより、ご先祖を大切に敬っていたのだ。
大事なものを失くしてしまう時代になるかもしれない。
人の気持ちまでも変化はしないでもらいたい。
寂しいなあ。