20年以上続く2泊3日の葬祭初級講習会。
歴史がある講習会だけに、今では凄く充実したカリキュラムが組まれている。
葬儀の基本知識から祭壇・装具・式場装飾・搬送~納棺・場面に応じた接遇対応など…
そして3日目は私が担当させていただいている【葬儀司会の基礎】である。
3日目、さすがに皆さんお疲れ気味のご様子。
無理もない、異動になって1か月未満の方や、新入社員の方々が中心だから。
そして慣れない葬祭というサービス業。
宿泊棟に泊まった前夜。
お隣からブツブツと、発声練習の声が…思わず笑みが零れた。
(いいね、頑張っているね!)
発声練習はいつでも出来るようにと、年間を通じてこの団体のネット上に挙げてある。
だから講習会でやる発声練習は、〇行の音(声)は子音がどこで作られるか、
どこが調音点だからどういう練習をしたら上手くなるのか…
それらを実践しながら教えていくのだ。
そして言葉が綺麗に出るようになったら終わりではない。
そこにゴールはない。
今度は「音のぼかし方」がとても重要になる。
「ぼかした音」を活かすためにも、その音以外は明瞭に聞こえなければならないのだ。
このように、音の質、音の幅、音の強弱、音の速度などを学ぶと、
今まで何故聞こえなかったんだろう…という世界が目の前に現れてくる。
専門分野の入り口に立つ、まさにそのような心境であろう。
そして技術系のお話ばかりでなく、豊かな人間性を磨くことの大切さ。
これを忘れてはいけない。
いくら良い技術があっても、心を伴わない技術は使えない。
多少司会が下手であったとしても、
心の方が圧倒的に大切なのは現場に出れば理解できる。
講習会の後フォロー。
お手本CDを渡してあるので、どう使うか。
後は皆さんの努力次第。
頑張ってください。