移動の新幹線の中でWedge 6月号を読んで。
1967(昭和42)年、日本の人口が初めて1億を超えた。
その後、人口は増え続け2008(平成20)年をピークに減少に転じた。
将来の人口推計によると2048(平成60)年には1億人を割るといわれている。
人口減少は避けられない状況だ。
しかし、単なる人口減の話ではない。
1950年の人口8320万人と、推計人口では2060年もほぼ同じ。
そこで1950年と2060年の人口構成を比較してみよう。
1950年には、0~14歳と15~64歳の合計で総人口の95%を占めていた。
2060年では、0~14歳と15~64歳の合計で総人口の60%を切りそうである。
65歳以上の高齢者が4割以上もいるなんて…
日本政府の方針は「移民は受け入れない」である。
しかし、現実には技能実習生や留学生など、
本来の目的とは違う形で来日した外国人が人手不足を補っているのが現状だ。
人口減少と共に外国人の労働力は益々必要になっている。

因みに、技能実習生が就く仕事は1993年には17職種のみだったが、
2016年には74職種(133作業)に達し、
更に今年中に「介護職」が追加の見込みである。
技能実習制度は、発展途上国への技術移転が目的なのだが、
国内の人手不足の補完に使われることが少なくないのだ。
そして現行制度では、実習期間は最長3年だが、今年の11月から実習生は、
最長5年間の滞在が可能になる。
この5年間で外国人労働者の総数は1.5倍の108万人となり、
その内訳で一番伸びているのがベトナム人、次いでネパール人である。
一番多い中国人の伸び率は鈍化、中国国内でも条件の良い就労機会が増えたようである。
さて、移民を受け入れる、否、受け入れない、
そんな事を云っている内に外国人労働者は増え続けている。
だって働く彼らの声を拾うと
「交通ルールを守り、盗難の心配がない国はなく、日本はとても住みやすい」
その通りだもの。
では。