不完全燃焼旅行(Nishida)

 

この時季になると毎年、千葉の館山に越した友達から連絡がある。

 

いらない情報だけど、学生時代からの友人で、同じバツイチ友達()

 

こどもも1つしか歳が変わらないのでよく遊んだものだ。

 

 

 

「いつ来る~?」と夏休みに遊びに来いという恒例の連絡。

 

そして、スルーし続けること4年。

 

いよいよスルーする訳にもいかなくなってきた()

 

息子も、友達のこどもに会えるのを楽しみにしている。

 

 

 

こどもと夏休み中に行ける旅行なんてせいぜい一回。

 

その一回を友達に会いに行く為だけに使うのはもったいない

 

というのが正直なところ。薄情だと思いますよね。

 

でもねだって、

 

 

 

私 「海たのしみ!」

 

友人『え?海、面倒じゃない?

 

私 「海水浴しないの?!

 

友人『海あまり得意じゃないんだよね』

 

私 「じゃあどっか観光できるところある?」

 

友人『大きいイオンがあるよ!』

 

私 「・・・イオン?」

 

 

 

友達に会いたくないのではなく、せっかくの一泊旅行の中身の問題。

 

目の前に海もあって、景色も良くて、素敵な場所なのに、

 

遥々160キロ、宿泊費をかけてイオンに行こうと言われても、

 

きっぱりNOである。

 

 

 

が、友達とその子どもには会いたいので一度は行こうと思う。

 

そうか、べつに夏休みじゃなくたっていいんだと思い立ち、

 

梅雨時期ならそもそも海には入れないし、宿に一緒に泊まれば

 

積もった話も聞ける。そして雨でも観光できる場所を幾つか調べて、

 

ここだけは絶対行きたい、という旨を伝えて、いざ重い腰を上げた。

 

 

 

事故渋滞で5時間かかった。結局待ち合わせ場所は例のイオン。

 

そして観光船に乗って、お昼食べて、友達のご両親に挨拶に行って、

 

海辺をぷらぷらして、ホテルにチェックインして・・・

 

翌日は予報どおりの雨。行きたい観光地も却下され

 

チェックアウトまでだらだら過ごし、そしてイオンでプリクラ。

 

次は彼女に来てもらう約束で、お昼前に帰路に就きました。

 

観光という面でみれば、こんなに不完全燃焼な旅は無い()

 

 

高速を走りながら思い返せば、

 

部屋で飲んでいる時にこんな質問をされました。

 

「よく子どもと二人で出かけられるね」

 

お前さんが呼んだんじゃい!と出かかったけど、

 

どうやら今回のことを言っているのではなく、

 

普段、子どもの相手はもっぱらジジババで、

 

こんなに海水浴場だらけの場所に住みながら、これまで一度も

 

子どもと海で遊んだことがなく、旅行もこれが初めてなんだとか。

 

 

 

なるほど、でした。

 

私は色んなところ行って、色んな経験したいし、一緒に楽しみたい。

 

遊びも楽しいけれど、なにより、子どもとの絆や信頼も深まる。

 

 

 

よし、今度会う時には無理やりにでも色んなところに連れ出そう。

 

 

 

そして、館山の海、砂場も岩場も両方あって、

 

私の「絶対楽しいセンサー」がビンビン反応してました。

 

いつか夏にリベンジ決定。

 

 

 

END