1981年に講談社から出版された黒柳徹子の「窓際のトットちゃん」が、
中国で1.000万部も売れているらしい。
日本では800万部、まあベースの総人口人口が違うからだろうけど…
どうして今、中国人にこの本がヒットしたのだろうか?
長く続いた一人っ子政策と関係もあるだろう。
結局、子供は個性が大事、それが豊かな人間性につながる…ということに目覚めたのか。
そういえば、中国のパクリ文化を我々日本人は小馬鹿にして笑うけど、
40年前はとても笑えなかった。
私の記憶でも当時の日本は欧米のパクリばかりだったと思う。
リーガルの「R」マークの運動靴に対して
「F」マークのとてもよく似た運動靴とかあったような気がする。
もっと言えば、日本は、第2次世界大戦後の復興期に於いて
食品・服飾・玩具・アニメなどの分野で欧米諸国の製品を模倣した過去があり、
日本製品が現代の中国と同じように劣悪品の代名詞だったことがあるでしょう。
これは、国家が発展していくうえで必要なことなのでしょう。
ということは、「窓際のトットちゃん」発売の1981年(今から35年前)
当時の日本に中国が追い付いてきたと見るべきか、それとも早計過ぎるか。
いずれにしてもこの本は良い本である。
中国でのヒットをきっかけに、もう一度スポットを当てよう。

◆以下、朝日デジタルより抜粋
黒柳さんに聞いた魅力
「トットちゃん」は世界35カ国以上で読まれている。その魅力について、黒柳さんが答えた。
◇
面白いところがあればすぐ飛んでいく女の子「トットちゃん」が、子どもらしくて愉快でしょ。そんな中、だんだん戦争に巻き込まれていく、そうした状況も改めて知って欲しいですね。それとトモエ学園みたいな自由な学校への憧れ。中国では詰め込み教育がすごいと聞きました。子どもも疲れちゃっているんじゃないでしょうか。
自由な学校というのは小林先生の考えによるものです。子どもを絶対的に信じていましたから。そういう大人は今いないですからね。
空襲で学園は焼失しました。どんなに子どもたちが夢を持って学校にいようと、先生の志があろうと、焼夷(しょうい)弾何個かで無くなってしまう。戦争というのはそういうもの。やっぱり私は戦争反対だって思ってます。
印税は社会福祉法人「トット基金」の活動に使われ、東京都品川区にあるトット文化館を拠点にろう者の劇団で俳優を養成したり、手話教室を開いたり、障害者の就労支援をしたりしています。
約60年前にラジオで点字図書館が点字奉仕者を募集しているって流れていて、「本が読めないとつまらないだろうな」って思って申し込んだんです。「あなた女優さんなら本を読んでテープで録音させてくれないか」って言われて、何本か録音しました。そこから関心が広がっていってね。
「トットちゃん」で唯一書き忘れたことでもあるんです。学園には障害のある子どもたちもいて、みんなで遠出する時、小林先生は「助けてあげなさい」とか「手を貸してあげなさい」って言わないんです。「みんな一緒にやるんだよ」とそれだけ。その時、子どもたちはどうすれば一番いいのか考えるでしょ。みんなで一緒にやるって言うことが私の中では当然のことで、ボランティアって思ったことがないんです。ユニセフの親善大使もずっとやっていますが、それも「一緒にやるんだよ」っていう言葉が根底なんです。
声高に言うつもりはありませんが、「もっと優しく」ということをみんなに少しずつ分かってもらえたらありがたいですね。
以上。
私も当時は読みました。
確か、寄付をするのに税金が凄い…そんな話も出ていたような。
ホント、中国の人々に読んでいただきたいですね。
では。