金刀比羅宮の参道から少しそれたところにある海の博物館。
その入口に、海の神様に相応しくこのような碑紋(ひぶん)が…

小さい頃、「♪こんぴら♫♪ふねふね♬…いちどまわれば」と、
スピードを上げながら何度も盛り上げて歌ったのを思い出す。
しかし、ここに書かれているその歌詞を見て愕然とした。
私が子供の頃、金毘羅が何かも分からないまま歌っていたのは、
「こんぴら 船船 お池に帆掛けて しゅらしゅしゅしゅ 回れば四国は…」
違っていた。
「こんぴら 船船 追い手に帆掛けて しゅらしゅしゅしゅ 回れば四国は…」
つまり、この歳で気付いたのだが「お池に」ではなく「追い手に」であったのだ。
私の周りの小夜子も徳ちゃんもひで坊もみんな一様に間違っている。
調べてみたら、「追い手」とは進む方向に後ろから吹く風のことらしい。
金毘羅宮に行って良かった。
ご利益があったなあ(笑)。
金毘羅(こんぴら)さんの呼び名で親しまれている金刀比羅宮。
御本宮まで続く石段は参道から数えて785段。
奥の宮まで行けば(現在は修復中で行けない)1.368段になる。
私は785段を登ったが、汗びっしょり。
スーツで上る馬鹿はいないなあ。
山形県の山寺(立石寺)の階段を2度ほど登ったが1.015段。
寺と神社の違いはあるが、この785段は意外ときつい。
歳を取ったからかもしれぬ。
また、参道から横道に逸れ「旧金毘羅大芝居(金丸座)」(重要文化財)にも行った。
ここは、日本最古の芝居小屋(天保6年・1835年に建立)である。
昭和60年からは、四国こんぴら歌舞伎大芝居が開催されている。
金丸座の中に入れば、色々と面白い。
ネズミ木戸はしゃがんで入るのだ。
これが庶民の入り口。
大勢で混んだ時にタダで見ようとする輩はこれで排除できる。
入口は他に、正面左手にある大木戸や、正面右手にある御用木戸といって、
見料の高い観客、身分の高い観客のためにとネズミ木戸とは区別された。

中に入れば札場…簡単にいうと切符売り場。
下足場に履物を預けて場内に足を踏み入れれば、席は碁盤の目のように区切られている。
舞台正面に「いろはにほへとちりぬるを…」と区分けされ、例えば札場でもらった席が
「は三」であったら、「は」の列の前から3ブロック目に入るのだ。
ここは原則一つのブロックに5名が入るとのこと。
このように往時の姿が現代に残る貴重な芝居小屋なのだ。
回り舞台の仕掛けや奈落の様子も良く分かる。
回り道が多過ぎる。
なかなか登っていかないから足腰の疲労も溜まるのだ。
明日は、登ります。
(跨ぐんかいっ!)