
参道を歩きながら、あちこち寄り道が多過ぎると書いたが、
本日は嘘でも御本宮まで続く石段785段を真っ直ぐ登ろうと思う。
この階段上がって丁度100段目である。
その100段登るのに、左右には気になる店が結構ある。
下の写真は、石段用の駕籠に乗せるサービスだ。
有名な博徒、清水次郎長は日頃から金毘羅さんを信仰していた。
ある時、次郎長の恩人である長兵衛という人が密告により捕われ牢死。
次郎長は、日頃信仰する讃岐の金毘羅さんに祈願した後、
首尾よく仇討ちを果たし長兵衛の怨を晴らします。
その後、子分の森の石松に、宿敵・保下田久六を斬った刀を、
お礼参りの代参で金刀比羅宮に奉納の役目を託しました。
無事に奉納は済ませたのですが、帰路、だまし討ちに遭い石松は斬られて死亡。
次郎長は石松の仇を打ちます。
そんな歴史も金刀比羅宮には残っています。
(深いい…深いい!)
登り始めは、10段上って暫く左右の店を眺めながら歩く、
すると次は20段上って、次は30段上って…という感じなのだが、
いよいよ200段から300段を超えると、かなり急傾斜で登ります。
昔の神仏習合の時代の名残でしょうか。
良く分からないけど、山門に見えます。
どうやら大門というらしい…西部警察?(ダハッ)
この雰囲気に騙されるのですが、ここからが相当長い、というかここがスタート地点。
大門の先には、五人百姓と呼ばれる飴屋(鼈甲飴)さんがいました。
「加美代飴」と呼んでいるそうです。
代々、ここで商いをすることを許されている人たちだそうです。
正式名称「金刀比羅宮」、通称「金毘羅さん」
神社のある山は「像頭山」、山の通称「金毘羅山」。
なるほどね、祀ってあるのは「大物主(おおものぬし)」です。
大物主は、古来から海の神様です。
だからここは、漁業の安全を守ってくれる神様です。
「こんぴら」はサンスクリット語の「クンピーラ」が語源とか。
お盆の語源が「盂蘭盆(うらぼん)」で、それはサンスクリット語の「ウラムバナ」。
「クンピーラ」が何を意味するかというと、ワニの姿をした水神です。
ガンジス川を司る女神ガンガーの乗り物だそうです。

いよいよ半分近くまで登って、足がガクガク震えています。
運動はしている方ですが、私の周りにいるのは愛知県から来た女子高校生。
ワイワイ言いながら楽しそうに登っていきます。
滝のような汗を掻いているのは私一人だけです。
この辺りから、休息を取りながら、足に乳酸が溜まり過ぎないようにと用心しました。
帰りにお参りをするといわれている旭社に辿り着きました。
628段目です、ヨレヨレです。
785段まで、あと一息です。
本当いうと786段あるのですが、それだと「ナ(7)ヤ(8)ム(6)」
ということで、語呂合わせが悪い。
どこかに引きの1段が存在しているらしいです。
疲れた私には、どうでもいい話でしかありません。
到着しました。
達成しました。
ゴーーーーーール!

海の神様ですから、
このような奉納も沢山ありました。

今登ってきたこの階段を下りるのかと思うと…ゾッとします。
でも降りなきゃ始まりません。
降りる方が、遥かに膝に負担がかかる。
金毘羅さんには、スーツでは行かないようにしましょう。
では。