金刀比羅宮へ2 (井手)

 

参道を歩きながら、あちこち寄り道が多過ぎると書いたが、

本日は嘘でも御本宮まで続く石段785段を真っ直ぐ登ろうと思う。

 

この階段上がって丁度100段目である。

 

 

その100段登るのに、左右には気になる店が結構ある。

下の写真は、石段用の駕籠に乗せるサービスだ。

 

 

 

有名な博徒、清水次郎長は日頃から金毘羅さんを信仰していた。

ある時、次郎長の恩人である長兵衛という人が密告により捕われ牢死。

次郎長は、日頃信仰する讃岐の金毘羅さんに祈願した後、

首尾よく仇討ちを果たし長兵衛の怨を晴らします。

その後、子分の森の石松に、宿敵・保下田久六を斬った刀を、

お礼参りの代参で金刀比羅宮に奉納の役目を託しました。

無事に奉納は済ませたのですが、帰路、だまし討ちに遭い石松は斬られて死亡。

次郎長は石松の仇を打ちます。

そんな歴史も金刀比羅宮には残っています。

(深いい…深いい!)

 

 

登り始めは、10段上って暫く左右の店を眺めながら歩く、

すると次は20段上って、次は30段上って…という感じなのだが、

いよいよ200段から300段を超えると、かなり急傾斜で登ります。

 

 

 

昔の神仏習合の時代の名残でしょうか。

良く分からないけど、山門に見えます。

どうやら大門というらしい…西部警察?(ダハッ)

この雰囲気に騙されるのですが、ここからが相当長い、というかここがスタート地点。

大門の先には、五人百姓と呼ばれる飴屋(鼈甲飴)さんがいました。

「加美代飴」と呼んでいるそうです。

 

代々、ここで商いをすることを許されている人たちだそうです。

 

 

正式名称「金刀比羅宮」、通称「金毘羅さん」

神社のある山は「像頭山」、山の通称「金毘羅山」。

なるほどね、祀ってあるのは「大物主(おおものぬし)」です。

大物主は、古来から海の神様です。

だからここは、漁業の安全を守ってくれる神様です。

 

「こんぴら」はサンスクリット語の「クンピーラ」が語源とか。

お盆の語源が「盂蘭盆(うらぼん)」で、それはサンスクリット語の「ウラムバナ」。

「クンピーラ」が何を意味するかというと、ワニの姿をした水神です。

ガンジス川を司る女神ガンガーの乗り物だそうです。

 

 

 

いよいよ半分近くまで登って、足がガクガク震えています。

運動はしている方ですが、私の周りにいるのは愛知県から来た女子高校生。

ワイワイ言いながら楽しそうに登っていきます。

滝のような汗を掻いているのは私一人だけです。

この辺りから、休息を取りながら、足に乳酸が溜まり過ぎないようにと用心しました。

 

 

 

帰りにお参りをするといわれている旭社に辿り着きました。

628段目です、ヨレヨレです。

785段まで、あと一息です。

本当いうと786段あるのですが、それだと「ナ(7)ヤ(8)ム(6)」

ということで、語呂合わせが悪い。

どこかに引きの1段が存在しているらしいです。

疲れた私には、どうでもいい話でしかありません。

 

 

到着しました。

達成しました。

ゴーーーーーール!

 

 

 

 

 

 

 

海の神様ですから、

このような奉納も沢山ありました。

 

今登ってきたこの階段を下りるのかと思うと…ゾッとします。

でも降りなきゃ始まりません。

降りる方が、遥かに膝に負担がかかる。

金毘羅さんには、スーツでは行かないようにしましょう。

 

 

では。