私が小学6年生のときの体験。
運動会の朝に、干してあった体操着を着たら
グサッと背中に激痛を感じました。
感じたというより、あまりの痛さに倒れ込みました。
背中だから、自分では何が起きているのかわからない。
私の叫び声にかけつけてきた母が体操着をめくって背中を見ました。
その瞬間、またグサッと・・・
文字通り、「ぎゃーっ!!」と叫んだのは
おそらく、あれが最初で最後な気がします。
だけど一番怖かったのは、母のリアクション。
「なに?なんなの?」と聞いても無言。
母のことだからただ冷静だったのか、はたまた私に気を使ったのか、
或いは、衝撃過ぎて声が出なかったのかはわかりませんが、
長い沈黙の後「・・・虫よ、虫」の一言。
痛い痛いという散々の訴えも虚しく、普通に登校して運動会に出席。
組体操なんかもやっちゃって、背中に人が乗ろうものなら
演技の順番や内容が吹っ飛ぶほど悶絶。
当時はまだ組体操の内容も凄かったですしね。
友達に見てもらったらすごく腫れてるというので保健室の先生に
薬を塗ってもらいました。
帰宅後、すっかり痛みも引いてきて、
母に「虫ってなんだったの」と聞くと
「アシナガバチよ」と、さらっと。
体操着の内側にいたアシナガバチに運悪く刺されてしまったのです。
それ以来、蜂が近くを飛んでいるだけで背筋が凍る。
アナフィラキシーショックというものを知ってしまったから。
それにしても・・・母よ。
蚊に刺されたような対応だったな。
肝が据わっているってこういう人を言うのかしら。
END