22回目を迎えた今年度の葬祭ディレクター技能審査試験の合格率は高かった。
1級69.5%、2級78.7%で、過去3番目程度の高合格率である。
毎年ジグザグの合格率だが、それでも23回目の試験がどうなるかは気になる。
そんな中、今まで出題されても可笑しくない「修多羅(しゅたら)」について。
ところで、歌手・中島みゆきさんの「糸」という名曲。
皆さんご存知ですよね、多くの歌手がリメイクしています。
歌詞に出てくる「縦(経)の糸」と「横の糸」の関係が仏教そのものです。
縦の糸は、過去・現在・未来という誰にでも確実にやって来る不変なるものを表し、
横の糸は、常に当てにならない仮のもの(我々の生活・社会)を表しています。
お経というのは不変の真理を表すのですが、サンスクリット語で「スートラ」。
「スートラ」が中国語に翻訳されて(当て字)「修多羅(しゅたら)」という言葉になり、
これを具現化したものが縦と横の糸で編んだものだったのです。

古い話で申し訳ないが、クレイジーキャッツのメンバー植木等さんはお寺の息子さん。
昭和無責任男の代表格で「およびでない?およびでない…こりゃまた、失礼しました」
このギャグでとても人気を博した。
お経の「スートラ」が訛って「しーたら」となる。
その後「しーたら」が「しだら」に変化して、
言葉の頭に打消しの「不」を付けりゃ
「不しだら」とい言葉になって「だらしがない」という意味になった。
「だらしがない」代表の植木が歌う「スーダラ節」も「スートラ」をもじったものです。
この「修多羅」を、お葬式の現場で見たことがない、という人はまずいないでしょう。
しかし葬祭ディレクター技能審査試験に出されたことがありません。
関連問題も含めて、沢山出来ると思うのですがね。
では。