第一次産業の農業・漁業・林業などが、大きく変わりそうだ。
特に農業系は、世界人口の爆発に応じて食物増産の必要性に迫られている。
食糧危機は世界の不安定化につながるだけに、AIを駆使した新たな試みで
耕作可能地がそれほど増えなくとも安定的に収穫量を増やそうというものだ。
しかも、農業には必然的に伴う経済的・安全上のリスクを緩和して、というものだ。

3月号の日経サイエンスでは「世界のイノベーション10」の中の一つに数えている。
記事によると、従来の営農法とは大きく異なるやり方で、
GPS、地図化ツールやデータ解析ソフトウエアを組合せ、
労働を増やすことなく、作物の手入れをキメ細かく調整する。
また、定置センサーやロボット搭載センサー、カメラ付きドローンなどが
個別の作物の画像とデータを無線で送り、作物の健康状態を把握する。
農家はこの情報をリアルタイムで受信し、水や殺虫剤、肥料を適量に調整、
必要な場所に必要なだけ供給する。
結果、時間の管理は改善され、水や農薬の使用量も減り、
健全な作物を育てて収穫量を増やせる。
農家の収益が高まり、農薬の流失も減らし資源の節約につながるというのだ。
現代の科学の進歩は、あらゆる場面で我々の生活を根底から変えてゆくだろう。
第一次産業…自然界に働きかけて直接富を取得する産業…のイメージは、
僕らが子供の頃に持っていたものとは掛け離れたものになるだろう。
科学技術がもたらすものはとてつもなく大きいのだ。
子供の頃に見た漫画の世界が次々に実現していく現代。
凄い!