肉を食う僧侶 (井手)

お釈迦様は80歳でこの世を去り、真実の世界へと帰って行かれました。

涅槃会は215日、その日の亡くなりたいと望んだ西行の命日と同じです。

(西行は216日死亡という説もあります)

仮の世界(この世)から真実の世界へと戻られたのです。

 

ただ、お釈迦様の死因は、キノコ類か豚料理があたったと言われています。

熱心な信者「チュンダ」の家でいただいた最後の食事です。

そして真実の世界へと戻られたのですが、その死因が人間臭いですね。

その辺りの記述は、涅槃経に書かれています。

そこで質問。

「お坊さんは、お肉を食べないのではないでしょうか?」

等という素朴な疑問を抱かれる方がたくさんいらっしゃる。

 

 

 

一般的に、日本以外の僧侶は平気で肉類を食べています。

葬儀社の視点で見れば、クリスマスにケンタッキーを食べている僧侶も多い。

また、結婚式などで出されたステーキだって平らげてしまうでしょう。

だから、日本の僧侶も平気で肉を食べていると思っているでしょう。

 

これは、日本だからとかいう問題ではなく、北伝仏教と南伝仏教の違いです。

日本でも南都六宗系などの「葬儀をやらない」僧侶もいますから何とも言えません。

 

ただ、喜捨されたものを有り難くいただくのは当たり前です。

仏教は元来、肉食を禁止していません。

 

精進料理しか食べないのでは…というのは、仏教の中でも特殊なケースでしょう。

 

日本だけで物事を考えずに、少なくともアジア単位で物事を見る目も大事かも。

 

では。