我が家では、毎年インフルエンザワクチンを接種している。
仮にインフルエンザに罹患しても、症状が割と抑えられるからである。
私は5年間インフルエンザに罹っていないが、そろそろかなと心配している。
日本では、死亡者数が約100~200人(年間)だろうか。
しかし世界では、毎年インフルエンザで多くの命を失っている。
流行するウイルスの型によって幅があるが、年間約29万人~60万人だ。
悩みは、その年流行するインフルエンザワクチンが不明な点だ。
今年のワクチンはA型とB型が半々だと病院で告げられた。

しかし、その問題を解決するかもしれないニュースが飛び込んできた。
米中の共同研究チームが開発した「経鼻スプレー型ワクチン」である。
これは、人の免疫系が多くのウイルスと闘う力を強めるもので、
シーズンごとの流行株の予測という不確かな推定をする必要が無くなるのである。
先日、ノーベル医学・生理学賞を受賞した本所祐先生が新たな抗がん剤
商品名「オプジーボ」の説明に出てくる「T細胞」を覚えていますか。
簡単にいうと、病気と闘う免疫系の白血球のことだと思ってください。
癌の場合は白血球から攻撃されても、そこにブレーキを掛けることが出来るのです。
(本所先生の発見)
だから免疫細胞からの監視を逃れ、際限なく増殖する仕組みを持っています。
そのブレーキを掛けられなくしたのが凄いことです。
そして免疫系のT細胞が活性化して癌を叩くという図式でした。
実は今回の「経鼻スプレー型ワクチン」も同様です。
従来のワクチンは、病原体をその型でしか記憶していないのです。
ですから型が違えば、極端に云うと注射をしても意味がないのです。
「経鼻スプレー型ワクチン」は、インフルエンザの型は一切関係なく、
病気と闘うT細胞の力を強く引きだして、
多様なウイルス株を攻撃できる可能性が高いのです。
勿論、まだまだ研究段階ですが、早く実現してほしいと願わずにはいられません。
本所先生のお蔭で、私でもT細胞覚えました。
私の中では、T細胞は「ミクロの決死圏」…50年前のSF大作、そのものです。
イメージですが…すいません、古すぎました。
では。