人間の身体の仕組みも予めインプットされて、コントロールされていることがある。
ハンガリー出身の児童心理学者マーガレット・マーラーは、
乳幼児期の子供の成長過程について様々な捉え方をしているが、
一番面白いのは何といっても「天使の微笑(ほほえみ)」と
一般に呼ばれている赤ちゃんの「にっ」とした笑顔のことだろう。
これは可愛くて仕方がない。
誰でもイチコロである。

確かに、人間は笑うことができる。
そして赤ちゃんの笑顔は何とも言えないほど幸せを感じる。
動物には、笑顔は存在しない。
犬や猫は笑ったような顔に見えないこともないが、
ハッキリ言って表情筋を持たないので笑うはずがないのだ。
人間以外で笑える生き物がいるのだろうか。
赤ちゃんは表情筋を持っているので笑うことはできるのだが、
この時期(特に0歳児~5ヶ月位)までの赤ちゃんは、
新生児微笑・生理的微笑といって、予め表情筋が動くように仕組まれているのだ。
だから、何の意味もなく表情筋が動くようにインプットされています。
そして、その顔を見た人間は「かわいい・愛おしい」と感じるように作られています。
何故、予め表情筋が動くように仕組まれているかというと…
簡単に言えば、それが一番安全だからです。
また、特定の相手に対して微笑むのは、生後6~7ヶ月頃になります。
そしてコロコロと笑う赤ちゃんにしたければ、親が嬉しそうに笑ってやることです。
「いないいなばあ」も「くすぐり」も赤ちゃんが楽しくて笑っているのではありません。
それをしている親が嬉しそうに笑っているので、つられて笑うのです。
学問が必ず正しいとは思いませんが、知っておくということは重要です。
赤ん坊から幼少期に至る人生の骨格を作る時代に正しく育てたいなあ、と思います。
私が正しく育てられてこなかったから思うことかもしれません。
では。