筒井康隆さんの家族八景というSF小説をドラマでやらせていただいたことがあった。
堀ちえみさんが主演のテレビドラマである(1985年のCX作品)。
幸か不幸か生まれながらのテレパシーをもって、目の前の人の心をすべて読みとってしまう可愛いお手伝いさんの七瀬(堀ちえみ)が活躍する物語である。

今回、堀ちえみさんの手術のこともあり、セカンドオピニオンの重要性を再確認した。
セカンドオピニオンとは、患者さんが納得のいく治療法を選択することができるように、治療の進行状況、次の段階の治療選択などについて、現在診療を受けているファーストオピニオンとは別に、違う医療機関の医師に「第2の意見」を求めることです。
セカンドオピニオンは、担当医を替えたり、転院したり、治療を受けたりすることだと思っている方もいらっしゃいますが、そうではありません。
まず、ほかの医師に意見を聞くことがセカンドオピニオンです。
複数の医師の意見を聞き、どれを選んでよいかわからなくなってしまうことのないように、最初に求めた担当医のファーストオピニオンを十分に理解しておくことが大切です。ファーストオピニオンで、「自分の病状、進行度、なぜその治療法を勧めるのか」などについて理解しないまま、セカンドオピニオンを受けてもかえって混乱してしまいます。これまでの検査結果と説明を振り返ってみましょう。
セカンドオピニオンの費用は、本来「保険外診療」であるという認識を持つことです。
治療行為ではないので、「健康保険適用外」で全額自己負担になります。
勿論、医療機関によっては,保険診療で実施しているところもあります。
しかし,セカンドオピニオンの提供には30分~1時間程度かかりますので
多くの施設では保険外診療として独自の料金を設定しています。
事前に確認しておくのがよいでしょう。
生活保護受給者は、原則、保険適用外であるセカンドオピニオンは使えません。
(自費で賄うケースでは問題がありません)
セカンドオピニオンの注意点
自分の病気に関して正しい情報を得ることが大切です。
その上で、正しい診断や標準治療を理解して、最善の医療を受けることが大切です。
ところが,自分の気に入った意見をいってくれる医師に出会うまで、
何カ所もの医療機関を受診する患者さんがいます。
このことを「ドクターショッピング」といいます。
(セカンドオピニオンを履き違えている気がします)
セカンドオピニオン具体的手順
①現在の担当医に診療情報提供書(紹介状)などの資料の準備を依頼する
ファーストオピニオンの治療内容を、セカンドオピニオンを担当する医師に正しく伝える必要があり、担当医に「診療情報提供書」の作成を依頼する必要があります。
セカンドオピニオンに必要な資料は、セカンドオピニオンをしてくれる医療機関によって異なる場合がありますので事前に確認してください。
②セカンドオピニオンを提供してくれる医療機関を探す
セカンドオピニオンを提供している医療機関を探す場合は、インターネット、患者団体の相談窓口、担当医、看護師に聞いてみるなど、様々な方策を試みてください。
③セカンドオピニオン外来を受診する
まず、予約が必要です。一人で受診しても構いませんが、ご家族や親しい友人などに同行してもらうと、緊張がほぐれ、聞き漏らしも少なくなるでしょう。
効率よく質問するためには、知りたいことを3項目~5項目程度、箇条書きにしておくとよい。できれば、セカンドオピニオンを担当された医師から担当医宛に情報提供書を書いてもらうとスムーズです。
④元の担当医の外来を受診する
担当医の外来を受診し、セカンドオピニオンを聞いたうえでの、あなたの気持ちを伝えるとよいでしょう。そこでは,セカンドオピニオンの内容を担当医と一緒に吟味して、今後の診療に役立てる場合もあるでしょう。もし、あなたが転院あるいは転医を希望する場合には、その旨を担当医に伝えてください。
最終的に、どの治療方法を選択するかを自分自身で判断する。
大変難しく、納得のいく答えがでるのでしょうか。
医学的な素養がないまま、本人が決めることには無理があるでしょう。
それでも、一度立ち止まって、再考してみる。
そのことに付いては意味があります。