パンデミック、今ではこの言葉かなり浸透している。
映画などでは、感染者だらけの世界に救援隊として派遣されたチームが
命の危険を冒しながらも敵を制圧し、大切な人を救うという話。
途中、仲間が次々と倒れていき、チーム内にも感染は蔓延していく。
幾多の困難を乗り越え、執念で目的を達成する…このような話が多いはず。
映画では「めでたしめでたし」と終わっても、現実はそうはいかない。

近年、現実にあった元の話をご存じだろうか。
2003年、香港のホテルに咳をしていた一人の男性が一泊した。
その日から数日以内に、その男性と同じ部屋に宿泊した16人が感染する。
中には飛行機や船で移動している者もいた。
数カ月経つと、病は世界中を駆け巡り、8273人が感染、775人が死亡。
SARS(重症急性呼吸器症候群)と名付けられた病だ。
パンデミック。
人々を恐怖に陥れた現代病は他にもある。
スペイン風邪…推定5000人が死亡。
エイズ…約3000万人を超える犠牲者を出している。
交通手段が発達した現代は、感染のスピードも断然速いはず。
あっという間に世界中に拡がる。
パンデミック…どこかの国の戦争なんかより一番現実味がありそうだ。
感染源は何かしらのウイルス。
これが一番厄介だ。