今回もアドレナリン (井手)

 

前の週の金曜日に、行きつけの焼肉屋さんへ事務所にある観葉植物を運んだ。

 

事務所の中でかなりの大きさまで成長してしまい、これ以上世話など焼けるはずもない。

 

そこで思いついたのが、観葉植物が店内に所狭しと置かれている焼肉屋さんのこと。

 

女将さんには「貰って育ててください」と、以前からお願いしておいたのだ。

 

 

(写真はイメージです)

 

その翌朝、腰が痛い。

 

「ギックリ腰…観葉植物…ウソー!」

 

そんなに重くもなかったぞ、とはいえ、他には理由が思いつかなかった。

 

とにかく起き上がることもできなくて、すぐに脳裏に浮かんだのが…

 

「今度の月曜、駿台の葬祭ディレクター学科で講義だ」

 

2日で治るか? ちょっと無理かも。

 

 

ここから短期間ギックリ腰、回復ロード計画がスタートした。

 

とりあえず(いきなり弱気だが)、最悪を考えて代理の講師を頭に浮かべる。

 

適任者はいない…というか、今まで1度も穴を開けたことがなく

 

よって代理を依頼した経験もないのだ。

 

この時点で「行くしかない」ということは目に見えていた。

 

 

手元にある回復手段は、低周波マッサージ器・湿布・痛み止めのロキソニン、

 

腰痛ベルト、杖、そして風呂ぐらい…果たしてこれだけの素材で治るのか、不安が募る。

 

 

結論を言えば、勿論、講座に穴はあけなかった。

 

スーツから腰痛ベルトが、これ見よがしにご開帳されていたが

 

そんなことは気にしている場合ではなかった。

 

ロキソニンを、この時だけは2錠飲んで講座を乗り切った。

 

因みに、ズボンのベルトも反対向きにしていた。

 

(効果がありそうだが不明)

 

 

だが不思議なことに、今まで毎年のように何度もピンチが来る。

 

声が出ないことは1度や2度ではない、おたふく風邪、風疹、インフルエンザ、

 

そして最大のピンチは、高血圧性脳出血で口が利けず救急車で入院…

 

(死んだかと思ったが)これらを全て乗り越えてきた。

 

 

タイミングや運が良かった、というのは分かっている。

 

だが、講師アドレナリンというものが出るのだろう。

 

そうとしか考えられないのだ。

 

もしかして、私の健康の元??

 

 

 

今回も、講座が終わった途端、腰が痛くて迎えに来てもらった。

 

まだ腰の痛みは残ったまま、この原稿を書いている。

 

そろそろアドレナリンも尽きる頃かもしれない。

 

いったい何歳まで、特殊なアドレナリンが出てくれるのだろうか。

 

感謝、感謝!