「障がい」ってなんだ? (井手)

 

来年の724日から開催される東京オリンピック・パラリンピックが待ち遠しい。

 

大会期間中、初めて見る競技といえばパラリンピックにたくさんあるだろう。

 

私は、パラ競技に関しては無知である。

 

 

 

先ごろ、地球温暖化の対策として国連で気候行動サミットが開かれ、

 

スウェーデンの高校生グレタ・トゥーンベリ(16歳)さんが

 

「私たちはあなたたちを見ている…絶滅の始まりに」のスピーチを見た。

 

彼女はアスペルガーだそうだ。

 

(注)アスペルガー症候群とは、知的障害を伴わない自閉症のこと。東京都自閉症協会によると、対人コミュニケーションが苦手、興味の対象が限定的、などが主な症状。また白と黒をハッキリさせるところがありグレーゾーンはない。

 

 

もしかしたら、我々より確実に10年後の悲惨な地球の姿が見えているのだろう。

 

その自信を持ったスピーチには心を打たれた。

 

 

 

 

「障がい」の表記の問題もあるが、発達障害、学習障害、注意欠陥・多動障害などがある。

 

「障がい」で辞書を紐解くと、物事の達成や進行の妨げとなること、と書いてある。

 

しかし、その意味には疑問を感じる。

 

 

 

例えば、有名なサヴァン症候群。

 

(注)知的障害や発達障害等のある者の内、ごく特定分野に限って優れた能力を発揮する者の症状を指す。 

 

 

 

障害のある脳の一部を補うために、脳の他の部位が発達した、という意味では〝障害を持っていると同時に特殊な進化をした人間〟だと考えることができるそうだ。

 

人類の歴史で、サヴァン症候群をもっていた類まれな天才が多く存在しており、

 

その人たちのお陰で様々な分野で進歩をとげることが出来たという記録が数多くある。

 

彼らは、障がいを持った人ではなく、才能だといえるのではないか。

 

 

 

身近なところでは、黒柳徹子さんが、注意欠陥・多動症であることを公表しているし、

 

経済評論家の勝間和代さんも同様である。

 

また、映画監督スティーブン・スピルバーグやトム・クルーズもボクシングのモハメド・アリも学習障害の失読症である。

 

発達障害での天才といえば、アインシュタインだ。

 

「のだめカンタービレ」のモデルになった、天才ピアニストの野田あすかさんも発達障害。

 

その他、障害があったのではと疑われているのは天才ばかり。

 

ビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブズ、ウオルト・ディズニー、アガサ・クリスティー、

 

レオナルド・ダ・ビンチ、エジソン、ガリレオ、ベンジャミン・フランクリン、

 

ウィンストン・チャーチル、ネルソン・ロックフェラー、ヘミングウェイ等

 

 

 

もしかしたら「障がい」を持っているのは、我々凡人の方ではないか。

 

世の中をより良くしてくれた「天才」たち、彼らが「障がい」を有していたとは言い難い。

 

凡人の論理で、脳の一部にバランスを欠く欠陥があり、そのために脳が発達した。

 

この感覚は、多くの凡人から見た解答でしかない。

 

だから何度も戦争を引き起こすし、狭量な考えや調子の良い、いい加減なことを、

 

バランスとか協調性とかいう言葉で当たり前のように避けて生きていくのだろう。

 

 

 

ハンディキャップのある人の身体的障害、知的障害を「障がい」としてではなく、

 

「個性」として受け入れるべきだ。

 

我々は、何の役にも立たない「凡人」の集まりです。

 

地球に住む大多数の人が凡人だ。

 

 

 

話が飛ぶけど、自らを凡人と言った親鸞聖人が、急に偉く思えてきたよ。