私は昨年まで、毎年「半日コース5万円」の人間ドックに通っていた。
それは、脳出血を15年ほど前に患ったということに由来する。
更に、年に一度脳のMRIを撮り、血液検査は半年に一度の頻度でやってきた。
人間ドックの問診では、今回の急性心筋梗塞の前兆のような症状を幾度も話している。
それでも、急性心筋梗塞である。
情けない。
これはあくまでも私自身の問題であり、一般の人とは違うだろうが、
人間ドックを過信してはいけない、また自身の身体の前兆には敏感に…というお話だ。
自らが失敗したからこそ、声を大にして言いたい。
自分の身体は、強くて意外と脆い。
特に痛みを発しない臓器は突然襲ってくるのだ。
還暦を迎える頃には、身体のどこかにガタが来てもおかしくない。
何かおかしい?と感じたら、医者に見せた方が良い。
そして、信頼できる医者を最低2人は見つけることだ。
飲食店や結婚式場や葬儀社や家具屋などを選択するのと同じで、
医者も病院も選ぶべきだ。
私は人間ドックの問診で毎年のように
「胸が苦しくなって、5分~15分もすれば痛みは治まるのですが…」
と、訴えていたのである。
「胸のところを、ブクブクと空気の泡が浮かんでいくような違和感」も伝えていた。

10年程前、痛みの原因が心臓かもしれないからとホルター心電図検査をやった。
これは24時間心電図を記録するというものである。
胸と腰に装置を付けるので、夜眠れない。
だが、この試験で不整脈や狭心症の症状は出なかったのだ。
これ以来、私は痛みの原因を胆石に絞り込んだという間違いを犯した。
また人間ドックの毎年のエコー検査でも発見に至らなかったのが不思議だ。
どういうことなんだ?
人間ドックを過信しちゃいけない。
勿論、人間ドックで見つかる病気もたくさんあると思うが、
私はすっかり過信していた、そう反省している。
私と同じような方が、もし他にもいたならばと思って警鐘を鳴らすのです。
決して人間ドックを否定するものではありません。
自らの身体をしっかりケアしましょう。