バグを憎んで、人を憎まず (井手)

 

この気持ち、分かるなあ。

 

見た瞬間、思わず笑ってしまった。

 

バグとは、コンピュータのプログラムに潜む欠陥や誤り(不具合)。

 

バグは英語で本来「虫」のこと。ソフトウエア、ハードウエア開発におけるバグの事は、日本語で「瑕疵」と記述するようだ。

 

瑕疵(かし)と読み、キズや欠点のこと。

 

 

 

バグにはずいぶん悩まされた経験がある。

 

FUNETを立ち上げようとしていた約20年前だ。

 

FUNETシステムは自分で作れるわけもなく、

 

現在、日本で有名な会社の役員になられた方がある大学の学生の頃、

 

ビジネスとして作成してもらった経緯がある。

 

当時、開発プロジェクトのリーダーを務めてくれたのが、現在、

 

「イクメンプロジェクト」や「子ども・子育て会議」等で活躍の社会起業家K氏だ。

 

 

 

2003年、FUNET開発中にバグという言葉を初めて聞いた。

 

当然のようにバグが出るという話だったと思う。

 

だが、私には理解すらできない。

 

度重なるK氏の発言に…

 

「何だ、それは?」

 

「ただの言い訳か」

 

発注者の私としては、言い訳にしか聞こえないのだ。

 

「バグバグ言うな、お前がバグじゃ!」

 

いくらクライアントとはいえ、酷過ぎる。

 

何度も喧嘩紛いのやり取りがあり、やっと完成。

 

今から思えば、本当にお世話になったと思う。

 

私の知識の欠如が問題の本質だ。

 

 

 

【バグを憎んで、人を憎まず】

 

 

 

これは何もコンピュータの世界に限らない。

 

どんな業種にもレベルの差こそあれ当てはまるだろう。

 

明らかな間違いを見つけても、その人を追及し罵倒するのは間違っているのだ。

 

だって、バグかもしれないのだから。

 

間違いを憎んでも、人は憎まずの精神は大事だ。

 

還暦になり、人の誤りを見て、やっと「ニヤッ」と笑えるようになった。