魅力的なランタン(miori)

おはようございます。
毎朝の日課に、『朝起きてリビングに行ったらストーブをつける』が加わりました。
とても寒いです。
春が待ち遠しいです。

さて、2ヶ月前の事…
まだ記憶に新しい、台風19号。
台風でどこも出かけられなくなるからと言うことで、非常食や飲料の買い出しへ。

たくさん買い込み、準備万端!と思いきや、非常灯やランタン系を用意し忘れた事に気がついた。
と言う話を父にすると、「ちょうどamazonでランタンとか買っていたから持っていけ」とランタンと懐中電灯を貸してもらった。

そしていざ台風が過ぎると、私の住んでいる場所は僅かな浸水被害だけで済んだ。
停電や断水もなく、いつも通りの日常へ戻っていった…

そして数日後、父が心筋梗塞で倒れた。

父の入院やらでバタバタしていたので、ランタンを借りた事なんかすっかり忘れていた。

ふと、ベッドサイドに目をやると、あの時のランタンが存在を忘れられてひっそりと佇んでいた。

「そういえばあの時借りて以来、つけていないなぁ…」
なんとなくポチっと電源をつけてみた。



すると…
猫が1匹、スタスタと歩いてきてランタンの前に座った。

それから何かと便利だったのでランタンをつけると必ずと言っていいほど猫が寄ってくる。
しかし、寄ってくるのはこの1匹だけ。
他の子は見向きもしない。

今度は試しに、猫が寄ってくるかを試すためにつけてみた。

すると…
なんということでしょう。

引き寄せられるかのようにランタンに近づき、大切そうに抱え、近くを陣取った。
『ランタンLOVE』
と聞こえてきそうな距離である。

暖かくてそれで近くに寄ってくるのかと思いきや、白熱電球ではないので暖かくも何ともない。

原因不明である。


寄ってくるのはこのランタンだけで、他にあるランプにはうんともすんとも言わない。
なぜこのランタンなのか。
このランタンでなければダメなのか。
猫と会話出来るわけではないので真実は闇の中…


彼だけが知っている。

end.