私の記憶では、死亡診断書に老衰という死因は存在しなかったような記憶があります。(記憶違いでしょう)
ここ2年くらいで「死因は老衰」という話を聞くようになり、
首を傾げていたのですが、厚労省の死因統計を見て合点がいきました。
平成 29 年より死因統計に使用する分類を変更したことに伴い、死因を選択する統計上のルールも変更された。死因別死亡数の一部にみられる数値の大幅な変化には、これらの影響による変動が含まれていることに御留意願いたい。
このように記載がございました。
ここからは憶測になりますが、2016年頃から肺炎の死因率が上がりだし2018年には日本人の死因が長らく1位癌、2位心疾患、3位脳血管疾患だったのに、肺炎が第3位に踊りでます。これは現在騒がせている新型コロナウイルス感染症のように肺炎を引き起こす特殊な因子が存在したわけではありません。お年寄りの多くが肺炎を引き起こして亡くなるからです。特に高齢者だと肺炎が多い。例えば肺に100%の酸素を装置で挿入しても、それを取り込むことができないとなれば死んでしまいます…肺炎で。
でも、これは自然な亡くなり方の一つでしょう。かつては、老衰という死因は統計のルール上存在しないと指摘されたのに、諸々の事情で世間の見方を変えねばならない、そんな事情が見え隠れするのです…あくまでも憶測ですよ。
因みにコロナウイルスもそうなのでしょうけど、お年寄りは症状が重いなあ。
気を付けていただきたいです。
余談になりますが、葬祭○○というようなフェアやイベントで、
プロの納棺専門業者がデモなどを行う時、ゴム手袋をしていない姿をよく見かけます。
私ごときがいくら指摘をしても、いっこうに改めてくれません。
例えば綜合ユニコム様で講座を開催される笹原先生は、
必ずゴム手袋を2重にしてらっしゃる…私は受験していますので体験談です。
当たり前のことを、当たり前にやる。
たったそれだけのことなのに、それもできない。
どういう事情があるのかは分かりませんが、折角の技術が廃れてしまいます。
新型コロナウイルスに便乗することになりますが、顧客も今なら理解してくださるのでは。
葬祭業界のためにもゴム手袋を率先して着用して欲しいです。
私自身がゴム手袋を使用せずにB型肝炎に罹りましたから申し上げるのですが…
話を戻しましょう。
葬祭ディレクター技能審査対策用のテキストを作成していますので、
ご興味のある方は、死因の変遷をどうぞ。


死因順位
平成 29 年の死亡数を死因順位別にみると、
第1位は悪性新生物<腫瘍>で 37 万 3178 人(死亡率(人口 10 万対)は 299.4)、
第2位は心疾患(高血圧性を除く)20 万 4203 人(同 163.8)、
第3位は脳血管疾患 10 万 9844 人(同 88.1)、
第4位は老衰で、10 万 1787 人(同 81.7)となっている(表7) 。
主な死因の年次推移をみると、悪性新生物<腫瘍>は一貫して増加しており、
昭和 56 年以降死因順位第1位となっている。
平成 29 年の全死亡者に占める割合は 27.8%であり、
全死亡者のおよそ 3.6 人に1人は悪性新生物<腫瘍>で死亡している。
心疾患(高血圧性を除く)は、昭和 60 年に脳血管疾患にかわり第2位となり、
その後も死亡数・死亡率ともに増加傾向が続き、
平成 29 年は全死亡者に占める割合は 15.2%となっている。
脳血管疾患は、昭和 45 年をピークに減少しはじめ、
昭和 60 年には心疾患(高血圧性を除く)にかわって第3位となり、
その後は死亡数・死亡率ともに減少と増加を繰り返しながら減少傾向が続き、
平成 29 年の全死亡者に占める割合は 8.2%となっている。
老衰は、昭和 22 年をピークに減少傾向が続いたが、
平成 13 年以降死亡数・死亡率ともに増加し、
平成 29 年の全死亡者に占める割合は 7.6%となっている
以上、厚労省のHPより。
では。