宗派の差定に沿ったアナウンス講座 (井手)

 

今年の4月、浄土真宗本願寺派の差上に沿ったアナウンス講座のテキストを作成中

 

…残念ながら新型コロナの影響で中止、再開の目途立たず…

 

改めて、お葬式でお経を「聞く」ということについて考えさせられた。

 

私が伺う予定だった地域の葬儀は浄土真宗本願寺派が主流で、

 

全お葬式の7割~8割のシェアを挙げていたから

 

「当該宗派の差上に沿ったアナウンス講座」をやりましょうとなった。

 

 

 

「差定(さじょう)」とは、法要儀式を執行するに当たり、その法要の式次第、

 

役配、衣体を紙に差し定めたもの。式次第のみを「差定」と俗称することもある。

 

つまり、お葬式の「セットリスト」と言ったら分かりやすいだろうか。

 

コンサートやライブなんかの場合、客にはプログラムやパンフレットが配られるが、

 

演じる側には「セットリスト」が存在し、衣装替えや進行だけでなく、

 

細かな書き込みや暗転のタイミング等が書かれているものだ。

 

 

 

本願寺の場合、お葬式に於ける差定は本山からガイドラインが出ている。

 

私が通信教育で3年通った中央仏教学院の僧侶養成コースでも一通り習うのだ。

 

因みに、大谷派のお葬式では「式次第1」と「式次第2」の二パターンである。

 

 

葬儀社の担当者ならば、葬儀社のセットリストは理解しているはずだ。

 

しかし、寺院サイド(司式者サイド)のお葬式の差定(セットリスト)を

 

理解しないままで、顧客に十分なサービスができるとは思えない。

 

他で例えるなら、イベントの責任者たる者がプログラムやパンレットは分かるが

 

その日の演者側のセットリストを知らないでいいものだろうか。

 

お葬式のケースは少し特殊だが「宗教は難しいから勉強したくない」、

 

「そんなこと知らなくても何となくやれるから」等と、

 

楽になるための言い訳だけを言い、知ろうとしないのはいかがなものか。

 

確かにベテランの方でこのように言う人もいるだろう。

 

しかし、若手の中には、出来るならお経をもっと知りたいという願望もある。

 

そこで、差定に沿ったアナウンス講座を開催する運びとなったのだが…

 

それにしても、新型コロナに苦しめられるな。

 

いつ再開できるのやら…その日が待ち遠しい。