経文と偈文 ①(井手)

 

葬儀の時、僧侶に「お経をあげてください(お願いします)」みたいに言うが、

 

正確に言うと「偈文(げもん)+経文」で成り立っているのだ。

 

(宗派によって語弊があります)

 

※「偈文(げもん)」や「経文」とは何のことかと言うと、

 

「経文(きょうもん)」は、仏教の経典のこと。

 

「偈文(げもん)」は、偈(げ)の文章のこと。

 

偈とは、韻文(いんぶん)の形を持つ、詩歌・詩句のことです。

 

韻文とは一定の文字のリズムや音のリズムがある文章のことです。

 

例を挙げた方が分かりやすいので…

 

本願寺派に「三奉請(さん・ぶじょう)」という偈文がある。

 

① 奉請弥陀如来(ぶじょう みだにょらい)  入道場散華楽

 

② 奉請釈迦如来(ぶじょう しゃかにょらい) 入道場散華楽

 

③ 奉請十方如来(ぶじょう じっぽうにょらい) 入道場散華楽

 

①の意味は、阿弥陀如来様来てください。

 

(奉請とは、導入部で仏や菩薩の来臨を請うもの)

 

②の意味は、釈迦陀如来様来てください。

 

③の意味は、十方如来様来てください。

 

というものである。

 

因みに「入道場散華楽」は「にゅうどうじょうさんげらく」と読みます。

 

十方とは、仏教では全てを意味します。東西南北で4つ(4方)。

 

それぞれの間を入れて計8つ(八方)。更に上下を足して計10で(十方)。

 

十方世界とは全ての世界という意味です。

 

説明が雑で怒られそうだが、簡単に言うと「阿弥陀様」「お釈迦様」

 

「それ以外のすべて諸菩薩様」皆さんどうか来てください、というわけです。

 

この三奉請に57分程度の時間がかかって儀礼ということになるのです。

 

しかし、その儀礼の意味を分かっている方がどの程度いるのでしょうか。

 

 

余談ですが、私は最初「こっくりさん(狐狗狸さん)」と同じだ、と思いました。

 

今の若い方たちはご存じないかもしれません。

 

コックリさんとは、西洋の「テーブル・ターニング(Table-turning)」に起源を持つ占いの一種。机に乗せた人の手がひとりでに動く現象は心霊現象だと古くから信じられていた。科学的には意識に関係なく体が動くオートマティスムの一種と見られている…

 

と説明が載っていました。

 

 

詳細は以下のyoutubeでご覧ください

 

 

 

こっくりさん(狐狗狸さん)も丁寧に来臨を請うものですからね。

 

そして最後は経文と同じように、狐狗狸さんに帰っていただくのです。(笑)

 

ごめん、話の筋がズレまくっています。

 

明日は、同様のものを浄土宗ではどうなるか、比較しましょう。

 

では。