3月で10年になる東日本大震災の時、私は講師として宮城県の葬儀社様でスタッフ研修会の真最中でした。色々な方にお世話になりながら最終的には震災の5日目に秋田空港から飛行機で帰京しました。(その時のことは2011年のMCエッセイに書いてありますので、興味がおありの方はそちらをご覧ください)
3月11日の地震直後、ホテルまで送っていただく途中食料を確保しようと立ち寄ったコンビニは、ほとんどの食料が売れ切れていて、買えたものは梅干しとレンジでチンするカレーライスと飴だけ。もちろん電気もガスもストップしたホテルの寒い部屋で、暖めることもできずに食べたカレーライスの固く冷えた味を今でも覚えています。次の日も朝から食べるものは無く、やっと口に入れることが出来たのは午後に立ち寄った避難所の塩むすび1個でした。気が張っていたのでお腹が空いたという記憶はありませんが・・・
東京に帰ってからまず私が取り組んだことが家族のための食料備蓄でした。
10年前は備蓄品もあまりよく出来ていませんでしたが、今は保存水も5年間置いておけるものが主流です。10年間の備蓄キャリアのおかげで、我が家は何をどのくらい用意したらいいのかも分かるようになってきました。
昨年、コロナで1回目の緊急事態宣言が出たときに、本格的に備蓄を見直しました。家族数や食べ物の好みも変わるし賞味期限が切れるものもあるので、半年に1回は見直しが必要です。10年前に備蓄を始めた頃はたくさん買い込んでしまい、結局無駄にすることも多々ありました。色々経験しながら今は1週間分を曜日ごとに分けてローリング&ストックという、食べながら買い足していく方法に切り替えました。備蓄リストを作って賞味期限が近づいた物が分かるようにしてあります。同じように水や電池、薬品、携帯トイレ、マスクなどの雑貨類もリストを作って管理しています。
一昨年は大きな台風が来て、被害に遭われた方も多くいらっしゃいました。その時は私が住む地域でも川に近い場所には夜中に避難警報が発令されました。いつ何が起きてもおかしくない時代です。市区町村だってそのときになったらどこまで私たちを助けてくれるかは分かりません。とにかく自分たちだけで生き延びるためにも、まずは食料の備蓄だと思っています。

